源泉徴収あり特定口座でも確定申告した方が良い?

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株主優待

この記事にたどり着いた方は、証券口座や銀行などで源泉徴収あり特定口座で株や投資信託を運用しており、確定申告するかしないかが不明な方が多いと思います。

この記事でわかること

・国が定める「確定申告する必要がある人」以外は源泉徴収あり特定口座の利益は申告しなくてもよい
・確定申告をする場合、源泉徴収あり特定口座についての申告は任意
・確定申告した方が良い場合がある方
(所得税率が5%以下の方、複数の特定口座を保有しておりいずれかの口座で譲渡損失がある方、住宅ローン控除をしており住民税から13万6,500円(上限)が引かれている方)
・確定申告しない方が良い場合もある方
(所得税率が20%以上の方、子供の保育料を払っている、住民税非課税の方、被扶養者の方、個人事業主や年金受給者)

源泉徴収あり特定口座を保有している方が確定申告する際、どのような方法があるかをまとめました。
さらに不明な点は国税庁のHPや税務署へ電話で確認しましょう。

国税局・税務署を調べる|国税庁

源泉徴収あり特定口座の配当金・譲渡益は20%引かれて振込まれる

源泉徴収あり特定口座は、配当金や譲渡益から20.315%(所得税+住民税+復興特別所得税)が予め引かれた金額で振込まれます。
譲渡損があった場合は配当金による利益と自動的に相殺(損益通算)されます。

源泉徴収あり特定口座で運用している方は、確定申告が「原則」不要です。
ここでいう原則不要というのは、必要に応じて自身の判断で確定申告することもできるということです。

株や投資信託の利益とは別で確定申告する場合であっても、その確定申告の内容に源泉徴収あり特定口座の所得を記載することも「原則」不要です。(必要に応じて自身の判断で含めることもできます)

特定口座については三菱UFJのホームページが比較的わかりやすいです。

特定口座 | 三菱UFJ銀行
特定口座とは、三菱UFJ銀行がお客さまに代わって譲渡損益等を計算し、年間取引報告書を作成する制度です。 特定口座と一般口座の違いや、「源泉徴収あり」の特定口座での損益通算の仕組みについて、分かりやすく解説します。

確定申告するか確定申告しないか?

確定申告をする必要がある方

以下の国税庁のページに該当する場合は、確定申告をする必要があります。

確定申告が必要な方|国税庁

「①給与所得がある方 (2)給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える」の20万円に関しては、源泉徴収あり特定口座やNISA口座での配当金・譲渡益は含まれません。

確定申告をする必要がある場合でも、源泉徴収あり特定口座の配当・譲渡益などは申告してもしなくも良いので注意が必要です。特定口座の所得に対してはすでに源泉徴収がされているため、確定申告時に併せて申告するかしないかは自身で自由に選択可能です。

確定申告をしなければならい≠源泉徴収あり特定口座の利益も申告しなければならない

確定申告の必要がない場合

上記の「確定申告をする必要がある方」に当てはまらない方は、もちろん確定申告をしなくてもよいのですが、源泉徴収あり特定口座で株取引をしている方は、確定申告をすることで多く払っていた税金が戻ってくるケースもありますので、ご自身の年間の取引状況や納税状況などをもとに、確定申告するor確定申告しないを検討するとよいです。

特定口座(源泉徴収あり)を申告すると得するケース

源泉徴収あり特定口座での配当金・譲渡益を確定申告すると、得する主なケースは以下のとおりです。
例えば年収400万円のサラリーマン(その他に所得なし)の場合は、所得税率が5%以下(住民税は10%)となりますので、配当金などから源泉徴収されている20.315%から一部還付されるケースもあります。

・所得税率が5%以下の方(課税される所得:1,949,000円以下)
・複数の特定口座を保有しておりいずれかの口座で譲渡損失がある場合
・住宅ローン控除で所得税控除後に住民税からも13万6,500円(上限)が引かれている方
など

特定口座(源泉徴収あり)を申告すると損するケースもあるので注意

配当金や譲渡益は申告すると所得が増えることになってしまうため、以下に該当するような方は確定申告することで損してしまう場合もありますのでご注意ください。

・所得税率が20%以上の方(課税される所得:3,300,000円〜6,949,000円)
・保育園等に通っている:保育料の算定時に加算されてしまう
・住民税非課税:住民税非課税の算出時に加算されてしまう
・被扶養者:扶養判定の算出時に加算されてしまう
・個人事業主や年金受給者:国民健康保険料の算定時に加算されてしまう
など

上記の得するケースと損するケースの両方に該当する場合、それぞれを計算する必要があり複雑になってしまうため、税理士や税務署、自治体の役所などにご相談することをおすすめします。

確定申告する場合はたくさんの選択肢がある

確定申告するとなった場合、選択肢がかなり増えます。

 ①-1:特定口座(源泉徴収あり)も確定申告で申告する
  ①-1-1:複数ある特定口座すべてを申告する
   ①-1-1-1:配当金と譲渡益どちらも申告する
   ①-1-1-2:配当金のみ申告する
   ①-1-1-3:譲渡益のみ申告する
   ①-1-1-4:配当金と譲渡損を申告する
  ①-1-2:複数ある特定口座のうちある一部の口座のみ申告する
   ①-1-2-1:配当金と譲渡益どちらも申告する
   ①-1-2-2:配当金のみ申告する
   ①-1-2-3:譲渡益のみ申告する
   ①-1-2-4:配当金と譲渡損を申告する
 ①−2:特定口座(源泉徴収あり)は確定申告で申告しない

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